銭湯から新しい地域コミュニティをつくる

「SAVE THE 銭湯!」 とは?
このWEBマガジンは各業界の先頭集団といえるクリエイターや有識者たちと、
銭湯の新しい価値を模索する銭湯集団・日の出湯との対談で成り立つコンテンツ。
毎週水曜日(最終水曜日はお休み)に更新しています。

VOL.2 対談 GUEST

  • いずみ朔庵
    (和もの、時代物を得意とするイラストレーター)
  • X
  • 田村祐一
    (日の出湯経営者/SAVE THE 銭湯!主宰)

これからの銭湯は文化をつくっていくところ。

対談1 with いずみ朔庵 WEEK3
銭湯から新しい地域コミュニティをつくる

「この対談は前回からの続きです(前回のページは、こちら)。
今週はいずみ朔庵さんが銭湯オーナーだったらどうするか?
最終回の今日の対談では、そんな具体的な話をお届けします。

相性のよいものとコラボレーション

田村祐一 (以下 田村):
地元のコアな情報を文明の利器を使って、現代風にアレンジ。
ただ、フリーペーパーというだけでなく、いろいろと工夫していくということですね!
もし、いずみさんが銭湯オーナーだったら具体的にどんなことをしていきますか?

いずみ朔庵 (以下 いずみ):
そうですね。
銭湯で落語なんてやったら面白いんじゃないかって思います。

田村:
おお、落語ですか。いいですね!でもなんで落語なんですか??

いずみ:
銭湯って日本文化であり、和のものだと思うんです。
だから、日本の古い伝統的なものと相性がいいと思うんですよ。
「落語を見てお風呂に入ろう!」
というイベント事にしてみたら今まで銭湯に行ったことがない人も、
「お?」
と思うんじゃないかって。
逆に落語も初めて行くのはすごい緊張すると思うんですが、
「銭湯でやるなら行ってみようかな?」って。

田村:
たしかに僕は落語に行ったことがないんですが、どこか緊張する気がしますね。
なにかやらかしちゃうんじゃないかって。ただ見てるだけなのに(笑)
銭湯もそういう意味では、裸になるところだけにハードルがあるかもしれませんね。

いずみ
落語だけではなくて、講談とか浪曲とか、興味はあるけど行ったことないものの行くきっかけづくりになることをやっていきたいです。
1粒で2度美味しい感じで。(笑)

vol2week3_1

伝統的なものでも、外から小さく崩していく

田村:
日本の伝統的なものがお好きないずみさんらしいアイデアですね!
クリエイターの観点からはどんなことがありますか?

いずみ:
銭湯は伝統的なところでもありますから、崩しにくいことがあるかもしれませんが・・・
お風呂の暖簾をサイケデリックや派手な柄にしてみたり、
うーんとファンキーな富士絵を描いてみたりとか、ちょっとだけ今までの感じから外したことをやってみたいですね!

田村:
サイケデリックな暖簾ですか!?そんな銭湯の暖簾みたことないですよ!
それやってみたいです!(笑)

いずみ
月ごとや季節ごとに暖簾を変えていくと、それだけを見たくて来るお客様っているんじゃないでしょうか?

田村:
単にギャラリーとするのではなくて、お店の一部を魅せる作品にするということですね!

いずみ
あとやってみたいのは、アミューズメントパークなどで復元や移築で「昔の町並を再現」しているものがありますよね?
ああいう昔ながらの銭湯のままで、実際に入れる銭湯にしてしまうのも面白いと思います。
いっそ江戸時代の銭湯でもいいかもしれませんね。番台の人は着物を着たりして、当時の習慣を再現してみるとか・・・。
世界観をはっきりとつくることで、お客さまに楽しんでもらう。

田村
銭湯が色んな世界観で作られていたら楽しいですね!
今日は江戸の銭湯に行こうとか、明日は昭和の銭湯にいこう!
なんてできたら、最高ですね!

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「銭湯は隣の人の顔が見える長屋的なもの」

田村
では最後に、銭湯ができる地域貢献、社会貢献について聞かせてください。

いずみ:
東京の人って程よい距離感をもっていたと思うんです。

田村:
程よい距離感ですか?

いずみ:
はい。東京の人の距離感って仲はいいけど踏み込まない。
挨拶もするし、他愛もない会話もする、すごくいい距離感があったはずなんです。
それが最近無くなってるって感じます。

田村:
たしかに、昔からくる常連さんはお風呂では他愛もない話”しか”しないと言っていました。
あまりお互いのプライベートに踏み込まないんですよね。

いずみ:
そういったすごく良い距離感をつくるところが、銭湯の役割なんじゃないでしょうか?
そういった場所が町に1個あって、それを若い人たちに伝えていく。
更に、いろんな年代の人と話せる環境というもいいですね。

田村
なるほど。今の東京って隣に誰が住んでいるかわからないですもんね。
かと言って、近所付き合いでズカズカ入り込まれるのも嫌ですし、
程よい距離感を保つ場所になっていけば、それだけで社会貢献、地域貢献になりえますね!

いずみ
地域コミュニティを復活させるということですね。
もともとあったとは思うんですが、それを現代にあった形にして若者も入りやすい形にして復活させてく。
それが社会や地域のためにもなるし、商売的にも良いんじゃないかって思います。
もちろん、地域つくりは銭湯のご主人の手腕です。(笑)

田村
ま、またプレッシャーが・・・(笑)
確かに、3.11の地震後は地域コミュニティというものが見直されていますよね。

いずみ
地震の時は本当に怖くて、とりあえず大家さんのとこに行ったんです。
それって普段あっているから行けたわけで・・・。
まず近所の人のところへ行って、顔がみたかったんです。
それくらい怖かった。
あの地震で、近くに知っている人がいることってすごく大事なことなんだなって気が付きました。

田村
確かに。あの時はうちにもたくさんの人がやって来ました。
もっと入りやすい地域コミュニティを作ることが社会貢献に繋がりますね!
今日はお忙しい中ありがとうございました!

いずみ
こちらこそ、楽しい時間をありがとうございました。

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編集後記

「SAVE THE 銭湯!」の第二回目はイラストレーターのいずみ朔庵さんにお話を伺いました。
いずみさんは日本の時代物に造詣が深い方で、特に江戸時代の銭湯のことも非常に詳しく、大変勉強させていただきました。
もしいずみ朔庵が銭湯オーナーだったら?とというインタビューでは、ファンキーな富士絵やサイケデリックな暖簾など、現状の銭湯でもすぐに実行できそうなアイデアも飛び出しました。
まだまだ銭湯はやれることは沢山ある!そう感じた今回のインタビューでした。
引き続き、SAVE THE 銭湯!ではクリエイターの方々からの銭湯の未来をつくるアイデアをお聞きしていきたいと思います!
次号もお楽しみに!

いずみ朔庵 イラストギャラリー朔庵亭

先週に引き続き、インタビューさせていただいてるいずみ朔庵さんのWebギャラリー
朔庵亭
素敵な和風イラストや時代物のイラストがたくさん。
時代考証を理解・勉強されているので、今回の対談でも江戸の銭湯についてもたくさん学ばせていただきました。
素敵な、作品が沢山ありますので、ぜひ一度ご覧になってください!

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田村 祐一

田村 祐一SAVE THE 銭湯!主催者

投稿者プロフィール

1980年東京都大田区生まれ。
東京蒲田にある大田黒湯温泉第二日の出湯の四代目、銭湯の跡取りとして生まれ育つ。
大学卒業後、家業である有限会社日の出湯に就職。26歳の時に取締役に就任。
2012年5月より創業の地である浅草にある銭湯、日の出湯のマネージャーとして銭湯経営再建に着手。
2012年11月、銭湯を日本の未来に残すプロジェクトの一環として銭湯の未来をつくるWEBマガジン『SAVE THE 銭湯!』を創刊。

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