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「SAVE THE 銭湯!」 とは?
このWEBマガジンは各業界の先頭集団といえるクリエイターや有識者たちと、
銭湯の新しい価値を模索する銭湯集団・日の出湯との対談で成り立つコンテンツ。
毎週水曜日(最終水曜日はお休み)に更新しています。

VOL.13 対談 GUEST

  • 羽渕彰博
    (株式会社オムスビ founder)
  • 駒井亮
    (株式会社オムスビ co-founder)
  • X
  • 田村祐一
    (日の出湯経営者/SAVE THE 銭湯!主宰)

ファインディング銭湯! 今、求められる銭湯のあり方を発見しよう。

対談13 WEEK4
銭湯は街の司令塔!?

先週のSAVETHE銭湯はこちら。→先週のSAVETHE銭湯!
今回のSAVETHE銭湯・・・
ビール総選挙で客単価を2倍にすることができた日の出湯。
しかしビール総選挙は一歩目に過ぎないというオムスビの二人。
これからの銭湯はどこに向かうのか。

インドの青鬼3缶目。

羽渕彰博(以下羽渕)
プシュッ、ゴクゴク。ふー、やっぱ風呂上がりにはインドの青鬼ですね。

田村祐一 (以下 田村):
飲んでばっかりじゃなくて、そろそろ教えてくださいよ!
ビール総選挙の次の展開を・・・!

羽渕:
缶ビールの次は決まってるじゃないですか、、、土屋さんですよ。

駒井亮(以下 駒井):
誰ですかそれ?

田村:
土屋さんってのは日の出湯のすぐ近くにある、
センベロ(千円でベロベロになれる飲み屋さん)の名前です。
土屋さんに行っちゃうんですか・・・?

羽渕:
はい、行って参ります!

田村
銭湯の話は!?

羽渕
土屋さんにヒントがあります。

駒井
どういうことですか?

羽渕
もし日の出湯がレストラン付きのスーパー銭湯でご飯を食べたいと思ったらどうしますか?

駒井:
きっとスーパー銭湯の中にあるレストランでご飯を食べると思います。

羽渕
そうなんです。僕もこの前スーパー銭湯いって、ビールと枝豆を頼んだんです。
でもひどいことが。。。

駒井、田村:
どうしたんですか?

羽渕:
枝豆が7房くらしかはいってなかったんです(泣)300円もしたのに。

田村
それはちょっと寂しいですね・・・。

羽渕:
テーマパークとか駅構内と一緒のロジックで、
その施設内に競争相手がいないと、高いのに美味しくない現象が生まれるんです。

枝豆が7房しか入ってなかった・・・

田村:
テーマパークのご飯とかそんなに美味しいわけでもないのに、千円以上しますよね。

羽渕:
そうなんです。経営目線は全くもって正しい打ち手なんだけど、ユーザーにとっては美味しくないんです。スーパー銭湯だとそこそこ満足しかならない。でも街の銭湯は小さいから飲みたかったら強制的に外に出ないといけなくなる。

それでどこにいこうかという話です。駒井くんは上野で飲みに行きたいとき、どうやって店を探す?

駒井:
「ぐるなび」ですかね。

羽渕:
ぐるなびはお店の広告サイトでしょう。1杯目ビール100円!
とかクーポン出さないと集まらない店が載っているイメージです。

駒井:
じゃあ「タベログ」ですかね。

羽渕:
最近、炎上しましたね。
広告サイトとかどうかの議論は別として、一見さんの評価は必ずしも正しい評価なのか疑問ですね。

駒井
確かに何度もリピートするお店の方が満足度高そうですもんね。
でもリピーターが多い店って広告を出す必要がないので、検索しづらいんですよね。
知る人ぞ知るというか。

羽渕:
そう、ネットには載ってない知る人ぞ知る情報があります。その情報は誰が知っているか。

田村
そこに住んでいる人ですかね。

羽渕:
まさに。

田村:
銭湯にくる人は、基本街に住んでいるので、いろんな情報を教えてくれます。

羽渕:
さっきの土屋さんもまさに田村さんから教えてもらいました。ぐるなびやタベログには絶対でてこない渋いセンベロです。

田村:
他にも向かいの天ぷら屋さんの季節の天ぷらは美味しいですよ。特にオススメは冬。
大きいカキの天ぷらがたまらなく美味しいんです。

駒井:
おぉ、話を聞くだけでお腹がすいてきた。

田村:
番台にたっていると、お客さんがいろんな情報を教えてくれるんですよ。

羽渕:
銭湯での雑談は、ネットには載っていないその街の生の情報が集まっている。
生の情報をもとに、街に繰り出せばいい。

駒井:
おぉ、自分だけ知っているのが特別感があっていいですね。

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羽渕:
その街を深く知りたかったら、まずその街の銭湯に行くとわかる状態になればいいなぁと。
で、その街の地図を貼っておくんです。

田村:
地図を貼る!?

羽渕:
そう。地図を貼って、それでお客さんが落書きができるの。
あそこの冬のカキの天ぷらはやばいとか。
いや、夏のアナゴの天ぷらの方がいいとか書かれてあって。

駒井:
議論がわかれて盛り上がるパターンですね。

田村:
地図があると、またいろんな雑談も生まれそうですね。俺はここらへんに住んでいるとか。

羽渕:
銭湯が雑談から街の情報を集めて整理し、お客さんに伝えていく。
それが現代に求められる銭湯のあり方ではないでしょうか。

銭湯は街の司令塔なんですよ。

田村:
街の司令塔!銭湯だけの話じゃない壮大なテーマですね。

羽渕
でも誰かがやってかないと、街はどんどん均質化していきます。
大型資本のコンビニとファストフードとスーパーがあるどこでもある街になったら寂しいじゃないですか。

羽渕
確かに。それだとどこでも一緒だから、その土地への愛着が湧きづらいかもですね。

羽渕
自分たちの街にしていくためにも、まず自分たちの銭湯と思ってもらえるように、お気に入りのビールや気軽に雑談できる関係性をつくる。

田村
銭湯だけでなく居酒屋とかご飯屋さんでもそういう関係ができるといいですね。

羽渕
是非そんな街にしてください。きっと田村さんならできるはず!

田村
これからも力を貸してください!

羽渕
もちろんです!できるところから少しずつやっていきましょう。

田村
羽渕さん、駒井さん本日はありがとうございました!
色々と面白い話を聴けて、楽しかったです!!

羽渕、駒井
こちらこそありがとうございました!

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編集後記

今回のSAVETHE銭湯では、ただ未来の銭湯像を聴くだけではなく、
実際に日の出湯にて、実践してみました。
派手に大成功!!という結果ではないものの、
お客さまとの雑談が増えることや、お風呂に入るだけではない
楽しみを提供することがデキたのではないかと思います。
記事の中には載せられませんでしたが、実際にTシャツを作ってみたり、
色々と動きがありました。
今後のSAVETHE銭湯でも、実際に行動してみる、テストしてみる、
という事を試して行こうと思います。
来週のSAVETHE銭湯!は、
映画「湯を沸かすほどの熱い愛」の監督、
中野量太さんをお迎えして、
映画と銭湯について3週に渡り、お話を伺いたいと思います。
今後共、銭湯および、SAVETHE銭湯!をどうぞ宜しくお願いします!
田村祐一

羽渕 彰博(株式会社オムスビ founder)

1986年、大阪府生まれ。2008年パソナキャリア入社。転職者のキャリア支援業務、自社の新卒採用業務、新規事業立ち上げに従事し、ファシリテーターとしてIT、テレビ、新聞、音楽、家電、自動車など様々な業界のアイデア創出や人材育成に従事。2016年4月株式会社オムスビ創業。コンセプトデザインを軸に、新商品開発や新規事業立ち上げに携わる。

駒井 亮(株式会社オムスビ co-founder)

人材サービス企業にて事業開発などに従事したのち、Web系企業にてCtoC習い事サービスのマーケティングを担当。現在はビジネスチャットツールを提供する「ChatWork」にて事業開発担当として勤務する傍ら、フリーランスとして職業体験ECサイト「仕事旅行社」のマーケティングを担当している。自分の強みを活かしつつ、2つの企業で働くスタイルを実践中。
2016年4月株式会社オムスビ創業。コンセプトデザインを軸に、新商品開発や新規事業立ち上げに携わる。

関連WEBサイト
Omusubi.inc
つみきキッチン

田村 祐一

田村 祐一SAVE THE 銭湯!主催者

投稿者プロフィール

1980年東京都大田区生まれ。
東京蒲田にある大田黒湯温泉第二日の出湯の四代目、銭湯の跡取りとして生まれ育つ。
大学卒業後、家業である有限会社日の出湯に就職。26歳の時に取締役に就任。
2012年5月より創業の地である浅草にある銭湯、日の出湯のマネージャーとして銭湯経営再建に着手。
2012年11月、銭湯を日本の未来に残すプロジェクトの一環として銭湯の未来をつくるWEBマガジン『SAVE THE 銭湯!』を創刊。

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