東京FM「シンクロのシティ」さんに取材していただきました!その1

SAVE THE 銭湯!を始めたのは、もう3年ちかくも前のこと。
大変ありがたいことに、この3年間で、数えきれないくらいメディアに載せていただけました。
先日もTOKYOFMのシンクロのシティさまより、SAVE THE 銭湯!について聞かせてほしいと、
取材のオファーをいただき、喜んで答えさせていただきました。
ありがとうございます!!!
残念ながら、当日はぼくは銭湯のフロントに立っていた為、聞くことはできませんでしたが、
取材に答えた文章があるので、それを載せさせていただきます。
*当日の放送とは多少内容に違いがあるかもしれません(汗)

シンクロのシティインタビューその1

質問
★日の出湯の銭湯の跡取りとして育たれた田村さんですが、銭湯の跡を取ることに抵抗を感じることはありましたか?
「SAVE THE 銭湯!」というWEBを立ち上げるに至るまで、どんなカタチで「銭湯愛」が高まって行ったのでしょうか。

たむら
ぼく自身、銭湯の跡を継ぐということには何の抵抗もありませんでした。
幼少の頃から、祖父と祖母には
「おまえはお湯屋(銭湯)を継ぐのかい?」
と、聞かれ、その度に
「うん、いいよ。やるよ」
と、答えていたので、ある意味洗脳されていたのかもしれません(笑)
周りの銭湯経営者を見渡してみると、大学卒業後は企業に就職し、そのあとに銭湯を継いでいる方が多く、ぼくみたいに大学卒業後すぐに銭湯で働くケースは非常に稀だと思います。
継いだ頃は、銭湯をどうにかしよう!業界を盛り立てよう!
という思いはありませんでした。
ただただ、普通に起きて、仕事をして・・・。という毎日を繰り返していました。
当時は、なんとなくですが、銭湯は斜陽産業であり、東京都内だけでも週に1軒のペースで廃業していることは耳にしていました。
26歳くらいのころに、急に
「このままだとまずい・・・。銭湯の廃業が進めば、いずれ日の出湯もつぶれる・・・。」
と、感じ始め、仕事をしながら何かできないか?
業界全体を盛り上げる何か良い方法はないか?
と、周りの友人たちに相談をし、助けてもらいながら
「銭湯部」
という、銭湯のバックヤードツアーのようなイベントを立ち上げました。
みんなでお風呂掃除をして、ピカピカになったお風呂に入り、未来の銭湯についてブレストをしたり
お風呂場で流しそうめんをしたり、薪で自分たちお湯をわかす体験をしてみたりと
いろんなことをやりました。
SNSなどで非常に話題になり
NHKを始め沢山のメディアに取り上げていただきました。
そんな活動を2010年~から続けていました。
ところが、
2012年になり、父親が
「(創業の地の元浅草の)日の出湯を廃業しようとおもう。」
と言い出し、
今まで「銭湯を残そうよ!」という活動をしてきたのにもかかわらず、
自分のルーツのお店を辞めてしまうのは
マズイと思い、
「廃業するくらいなら、なんとかできないか試してくるよ。」
と、元浅草の日の出湯に夫婦で引っ越しました、
今までは5人で経営していたのが、今度は夫婦2人。
とてもイベント事などできなくなってしまいました。
そこで、今度は銭湯はどうなっていけば未来に残せるのか?
という課題を有識者にインタビューさせていただく
「SAVE THE 銭湯!」をスタートさせました。
1年間で12人にインタビューをし、
様々なアイデアを頂きました。
振り返ってみれば、「銭湯部」も「SAVE THE 銭湯!」も業界全体のことを考え、
1mmでも良いから銭湯業界の役に立てば、
銭湯に行かない人、久しく行ってない人、行ったことがない人が
「お、ちょっと銭湯でもいってみるか」
と、思って貰えるようにやってきました。
そんな活動をしながら毎日番台に立ち、
廃業すると言われた銭湯を立て直しました。その時の毎日の番台での
お客さまからの学びやお叱り、喜ばれたこと、などの
接し方を2015年1月に書籍として出版いたしました、
「常連さんが増える会話のコツ(プレジデント社)」
これもSAVE THE 銭湯の目的の1つである、ぼく自身がカッコいい銭湯オーナーになる。
銭湯オーナーだって、いろんなことができるんだ、だから継ごうよ!
という思いもあり、出版させていただきました。
銭湯愛というよりも、常に危機感に追われていたというほうが正確かもしれません(笑)
<長くなりましたのでその2につづきます・・・>

田村 祐一

田村 祐一SAVE THE 銭湯!主催者

投稿者プロフィール

1980年東京都大田区生まれ。
東京蒲田にある大田黒湯温泉第二日の出湯の四代目、銭湯の跡取りとして生まれ育つ。
大学卒業後、家業である有限会社日の出湯に就職。26歳の時に取締役に就任。
2012年5月より創業の地である浅草にある銭湯、日の出湯のマネージャーとして銭湯経営再建に着手。
2012年11月、銭湯を日本の未来に残すプロジェクトの一環として銭湯の未来をつくるWEBマガジン『SAVE THE 銭湯!』を創刊。

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