これからの銭湯はコミュニティをデザインしていく!!

「SAVE THE 銭湯!」 とは?
このWEBマガジンは各業界の先頭集団といえるクリエイターや有識者たちと、
銭湯の新しい価値を模索する銭湯集団・日の出湯との対談で成り立つコンテンツ。
毎週水曜日(最終水曜日はお休み)に更新しています。

VOL.11 対談 GUEST

  • 柴 佳織
    (ソーシャルメディアコンサルタント)
  • X
  • 田村祐一
    (日の出湯経営者/SAVE THE 銭湯!主宰)

これからの銭湯はコミュニティをデザインしていく!!

対談11 柴 佳織 with WEEK3
これからの銭湯はコミュニティをデザインしていく!!

先週からの続きはこちら
今週の対談はもしも柴佳織さんが銭湯オーナーだったら?
最終回の今回は柴さんの考える銭湯像に迫ってみました。

もしも柴佳織が銭湯オーナーだったら?

田村祐一 (以下 田村):
(先週からのつづき)
なるほど!!これも目的をもったソーシャルメディアの使い方とも言えますね!!

柴さんが銭湯のオーナーだったらどんな銭湯にしますか??

柴 佳織 (以下柴):
そうですね、私なら・・・美容やヘルスケア関連の講座をつくってスクールみたいなものを開設します!

田村:
美容・ヘルスケアスクールですか!それすごくいいですね!
でもどうして美容・ヘルスケア講座なんでしょうか??

柴:
今の若い人たちにとって、銭湯にいく「必然性」がある人ってすごく少ないですよね?
ですから、定期的に銭湯に行く理由をつくるために講座を開設するのです。
それに美容やヘルスケア関連であれば、銭湯との親和性も高く、お風呂に入ることとセットにしやすいですよね。

田村:
なるほど・・。
確かに若い人たちは、「シャワーで十分。」という声をよく聞きますね。
それにシャワーだったら家で入れるわけですから、銭湯に行く必然性のある人は多くないですね。


そうなんです。
でも美容講座やヘルスケア講座があれば、行く理由ができますよね?
それに他にもスクールを開催する重要な理由があるんです。

田村:
他にも理由があるんですか??


ええ、定期的に講座を開催することで、その講座に参加する人たちのつながりをつくることができるのではと思うのです。

田村:
なるほど!銭湯は地域コミュニティの場所でもありますから、参加する人たちのつながりをつくるというのはすごくいいですね!


そうなんです。地域コミュニティの場所だからこそ、これからは銭湯がお客さま同士のつながりを積極的につくると良いのではないでしょうか。

week3_1

これからの銭湯はコミュニティをデザインする!

田村:
なるほど!!銭湯が積極的につながりをつくるというのは大事なことですね!
銭湯は「地域コミュニティ」とは良く言われますが、銭湯側が積極的に何かをしているか?
と考えると実は不明瞭なんです・・・。


確かに、コミュニティが自然発生しやすいことが、銭湯は街の地域コミュニティの場と言われる理由かもしれませんね。
ですが、今後は積極的にコミュニティをデザインしていく必要があると思います。

田村:
コミュニティをデザインですか??
具体的にいうと??

柴:
コミュニティを自然発生に任せていると、お客さまはいつ来るかわからないですし、
そのコミュニティも偶然にまかされてしまいますよね?

田村:
なるほど・・・。
たしかにそうですね。うちのお店でもコミュニティのようなものができていますが、すれ違いが多くてなかなか仲良しの人に会えない・・・という声をよく聞きます。


ですので、先ほど話したヘルスケア講座やいろんな習い事の教室など、組み合わせて来る時間がきっちりと決まる仕組みにしないと、なかなか集まれないと思います。
そこをデザインすることでコミュニティができ、育つまでを銭湯がバックアップすることが重要だと思います!結果的に、お客さまのためにもなるのではないでしょうか

田村:
たしかに来る時間が決まる講座などがあればそこで顔を合わせることもできるし
同じ目的があって集まっているわけですから、自然と参加者同士の話しが弾むかもしれませんね!!


ある程度の人数でお互いに顔を合わせる場を銭湯側がデザインしていかないと、今の世の中の希薄な関係性のなかで自然発生や偶然に頼るコミュニティはなかなか成立しづらいのではないでしょうか?
ヘルスケアとか美容とか課題や悩みにプラスして、「その人」がいるから行くという価値もプラスするとコミュニティの関係もより強くなると思います!

田村:
コミュニティをデザインするということは、集まるお客さまのためにもプラスになることですね!
銭湯は積極的にコミュニティをデザインしていかないといけませんね!


積極的に居心地の良い場所を作り上げていくことで、銭湯へのリピーターにもなってくれると思います!

week3_2

これからの銭湯の未来のカタチ!

田村:
仲の良い友人が居るというだけで、その場は居心地が良い物になりますよね。
銭湯側が関係性を作ることに努力をしていかないといけませんね!

最後に銭湯の未来のカタチ、今後街の小さな銭湯はどのようになっていくと思いますか??

柴:
そうですね、様々な趣向に合わせて細分化していくのではないかと思います。

田村:
趣向に合わせた細分化ですか??

柴:
ええ。
美容やヘルスケア地域コミュニティなどなど、1つの銭湯で全部を賄うのは結構大変じゃないでしょうか?

田村:
たしかにそうですね。すべてを賄うのはむずかしいでしょうね・・・。

柴:
だからこそ、まだまだ街の銭湯が様々な事に特化した銭湯になっていくのではないかと思います。
ランニングに特化した銭湯があるように、美容に特化した銭湯やヘルスケアに特化した銭湯、子連れに特化した銭湯、などなどいろんな可能性がまだまだあり、今後はそのように細分化していくと思います。

田村:
なるほど!!
みんなで同じことをするのではなく、それぞれの銭湯が特技を活かして独自の戦略をとっていくとミライにもまだまだ銭湯は残っていけそうですね!!

柴:
そうです!
気分によって使い分けることができたら、すごく素敵だと思います。

田村:
ですね!
今日はお忙しい中、楽しい時間をありがとうございました!!

柴:
こちらこそありがとうございました!

week3_3

柴 佳織(ソーシャルメディアコンサルタント)

企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、ソーシャルメディア情報ポータルサイトRexや、SMMLab(ソーシャルメディアマーケティングラボ)のライターでもある。
関連WEBサイト
<<執筆コラム>>
ソーシャルメディア情報ポータルサイトRex
柴 佳織の記事一覧

<<運営ブログ>>
◆facebookプロモーション国内事例集
◆インサイトスコープ 数字から見えるFacebookのムコウ側

◆ノンカフェイン、カフェインレス、デカフェ飲み比べ

編集後記

今回はソーシャルメディアコンサルタントの柴佳織さんにお話を伺いました。
今回の対談では街の銭湯はソーシャルメディアをどのように有効活用できるのか?というポイントをお話いただきました。
ソーシャルメディアと地域コミュニティの共通点、ソーシャルメディアを活用することでまだまだ街の銭湯のコミュニティ化を促進することができそうです!

田村 祐一

田村 祐一SAVE THE 銭湯!主催者

投稿者プロフィール

1980年東京都大田区生まれ。
東京蒲田にある大田黒湯温泉第二日の出湯の四代目、銭湯の跡取りとして生まれ育つ。
大学卒業後、家業である有限会社日の出湯に就職。26歳の時に取締役に就任。
2012年5月より創業の地である浅草にある銭湯、日の出湯のマネージャーとして銭湯経営再建に着手。
2012年11月、銭湯を日本の未来に残すプロジェクトの一環として銭湯の未来をつくるWEBマガジン『SAVE THE 銭湯!』を創刊。

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