銭湯が地域に寄り添い地域のHUBとなれ!

「SAVE THE 銭湯!」 とは?
このWEBマガジンは各業界の先頭集団といえるクリエイターや有識者たちと、
銭湯の新しい価値を模索する銭湯集団・日の出湯との対談で成り立つコンテンツ。
毎週水曜日(最終水曜日はお休み)に更新しています。

VOL.8 対談 GUEST

  • 中島 明
    (つなぐ専門家/コミュニティ&イベントプロデューサー)
  • X
  • 田村祐一
    (日の出湯経営者/SAVE THE 銭湯!主宰)

銭湯が地域に寄り添い地域のHUBとなれ!

対談8 with 中島 明 WEEK3
銭湯が地域に寄り添い地域のHUBとなれ!

先週までの対談はこちら
最終回の対談では銭湯のできる社会貢献。「銭湯の未来のカタチはどうなっていくのか?」についてお伺いしてみました。
中島さんの考える銭湯の未来とは?

社会貢献としての「銭湯道」の普及

田村祐一 (以下 田村):
中島さんは、銭湯が社会貢献をするとしたら、どんなことができると思われますか?

中島明 (以下中島):
そうですね。
さきほどお話にもでた「入浴道」を「銭湯道」として普及させるというのはどうでしょうか?

田村:
「銭湯道」の普及ですか???

中島
ええ。「入浴道」はお風呂の入り方は教えてくれる人がいない・・・。という話でしたよね。
最近では日本人のマナーは段々と悪くなってきたと言われています。
やはりマナーや常識なども教えてくれる人、場所がなければきっと良くならないままでしょう。

田村:
なるほど。
そこで銭湯が「銭湯道」というカタチで、マナーなどを伝える場所になっていけばいいということですね?

中島
そうですね、それがただマナーの向上というだけの形でやるよりも、いかに広がるか?
いかに楽しんでもらえるか?
という視点を大切にしたほうがいいと思います。

田村:
確かに・・・。
あれを守れ!これはダメ!という押し付け型のマナーはちょっと守りたくないし、なんだかうんざりしてしまいますもんね。

中島
そうです!いかにFacebookでシェアされるか?いかにTwitterでリツイートされるか?
それくらい考えて作ったほうが良いと思います。

田村:
そうですね。たくさんの人に知ってもらい「銭湯道」を普及して、より良い銭湯の楽しみ方を広げながらマナーの向上に貢献していくのが重要ですね!

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銭湯が地域に寄り添い地域のHUBとなれ!。

中島:
それに銭湯道を広めるには今とてもいい時期なんじゃないかって思います。
銭湯って時代の流れに乗っている気がするんですよ。

田村:
銭湯が時代の流れに乗っているんですか???

中島
そう感じます。
シェアハウス、シェアオフィス。
これだけシャアがもてはやされている時代です。
こんな時代だからこそ、お風呂のシェアである銭湯は再認識されていく風潮になっていると思います。
だからこそ、うまくこの風潮に乗って銭湯自らが地域や人に寄り添っていくことが銭湯を残す方法の一つだと思います。

田村:
銭湯が自ら寄り添うのですか??

中島
ええ。
「銭湯が無くなりそうなんだよ!盛り上げようよ!!銭湯って素敵なんだよ!!」
と、銭湯自らが手を上げて盛り上げていく。これもすごく大事です。
ですが、最近ですと地域を盛り上げよう!!という地域活性化も盛り上がってきていますよね?
街コンとか。

田村
確かに・・・。
地域活性化や街コンなどはよく耳にしますね。

中島
銭湯もそれに寄り添っていき、地域活性化を応援していく、街コンを応援していく、というスタンスでも良いと思うんです。
「地域活性化に銭湯を使ってください!協力しますよ!」
と、自ら地域活性化を応援していく。やはり応援する人は応援されますから。
そういった地域交流の接点、横断という形で地域のHUBとして活躍するという道もあると思います。
また、そうした垣根を超えた交流を応援していくのも社会貢献になると思います!

田村:
なるほど!
銭湯が地域活性化事業や、地域の活動を銭湯が応援していくというスタンスですね!!
そしてそれらを通じて、社会貢献、地域貢献をしていく。
そうなるとば地域や社会と一緒に成長していけますね、銭湯も。

では最後に、中島さんが銭湯オーナーだったらどんなお店にしたいかお聞かせください!

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もしも中島明が銭湯オーナーだったら?

中島:
僕がオーナーだったらですか?
そうですね〜、家の風呂の代替という存在から、みんなで入る風呂・・・
「みんなの風呂」という存在にしていきたいですね!

田村:
みんなの風呂ですか???

中島:
ええ、その地域の人たち、みんなが集う場、みんなで入る地域のお風呂です。
自分の所有物ではないけど、みんなで入る場所という認識を改めて広げていく。
そんなお風呂にしたいですね。

田村:
みんなで入るお風呂ですか!
いいですね!
そういう認識はぜひ広げていきたいです!

中島:
家庭にお風呂の無い時代はそういう認識も多かったはず。
だからこそ、銭湯は家の延長であり、自分の家で入るように綺麗に入ったはずなんです。
みんながそう思っていた時代だからマナーは守られていたんですね。

田村:
「銭湯は家のお風呂みたいなもんだ。」っていうお話は聞いたことがあります。
だからこそ、昔から通っている人は自分の家のように綺麗に扱うんですよね。
自分の家、自分のモノとして銭湯を捉えていますね。
少ないですが、「お金を払ってんだからいいだろ?」という方が多少なりともいます・・。

中島:
みんなで入るという文化を復活させるためにも、僕がオーナーだったら世界一「銭湯道」を全うしている人が多い銭湯というのをつくりたいですね!
自然にそういう人がたくさんいる銭湯にしていきたいですね。
江戸しぐさのお風呂版とも言えるかもしれませんね、「銭湯道」は!

田村:
江戸しぐさならぬ、風呂しぐさですね!
そして、世界一「銭湯道」をまっとうしている人が多い銭湯!
すばらしいですね!!そうやって銭湯が地域に根ざしてもっとみんなで入る文化というものを広げていける存在になれば、まだまだ銭湯は活躍する場がありますね!

本日はお忙しい中すばらしい時間をありがとうございました!

中島:

こちらこそありがとうございました!

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中島 明 つなぐ専門家/コミュニティ&イベントプロデューサー

場づくりと関係構築を専門とし、アナログ・デジタルの両面から、クライアントと生活者の間のコミュニケーションをデザインする。主なプロジェクトに、東日本大震災チャリティセミナー100本プロジェクト「HOPE100」、日本初のイベント主催者のための祭典「Event Festival Tokyo 2013」などがある。プライベートでも同窓会・サークル・記念パーティーなどに関わる、根っからの幹事肌。
関連WEBサイト
公式サイトakiranakajima.com
Twitter
facebook

編集後記

人と人をつなぐ、場づくりをお仕事なされている中島さん。今回は、銭湯と地域をいかにしてつなぐことが重要か?ということを改めて感じました。
そして、銭湯ががんばることも大切だけど、銭湯が頑張っている人を応援し、一緒に成長していくというスタイルもあることがわかり、ますます銭湯を残すたくさんの方法が残っていることに気付かされました。
まだまだやれることをたくさんチャレンジしていきたいと思います!

VOL9は8月7日配信予定です。来月もよろしくお願い致します!

田村 祐一

田村 祐一SAVE THE 銭湯!主催者

投稿者プロフィール

1980年東京都大田区生まれ。
東京蒲田にある大田黒湯温泉第二日の出湯の四代目、銭湯の跡取りとして生まれ育つ。
大学卒業後、家業である有限会社日の出湯に就職。26歳の時に取締役に就任。
2012年5月より創業の地である浅草にある銭湯、日の出湯のマネージャーとして銭湯経営再建に着手。
2012年11月、銭湯を日本の未来に残すプロジェクトの一環として銭湯の未来をつくるWEBマガジン『SAVE THE 銭湯!』を創刊。

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