「SAVE THE 銭湯!」 とは?
このWEBマガジンは各業界の先頭集団といえるクリエイターや有識者たちと、
銭湯の新しい価値を模索する銭湯集団・日の出湯との対談で成り立つコンテンツ。
毎週水曜日(最終水曜日はお休み)に更新しています。

VOL.7 対談 GUEST

  • 髙橋 政臣
    (銭湯シェアハウス 清水湯 三代目)
  • X
  • 栗田 尚史
    (コミュニティー銭湯 梅の湯 三代目)
  • X
  • 田村祐一
    (日の出湯経営者/SAVE THE 銭湯!主宰)

銭湯オーナーが語る銭湯のミライ!

対談7 with 髙橋政臣 栗田尚史 WEEK3
ぼくたちの理想の銭湯!!

今月の対談は実際に銭湯経営に携わっている方に、未来の銭湯のカタチはどうなるのか?
いったいどんな思い出銭湯を着いだのか?銭湯オーナーの本心に迫ってみたいとおもいます。
第一週目は梅の湯の栗田さんに、第二週目は清水湯高橋さんにお話を聞いて来ました。
第三周目は、日の出湯の四代目である僕も踏まえて、3人で未来の銭湯のカタチについてブレストしてみたいとおもいます。

ぼくたちの理想の銭湯とは?

田村祐一 (以下 田村):
今日は前々回インタビューした「梅の湯」の栗田さん、前回インタビューした「清水湯」の髙橋さんと3人でブレストしてみたいと思います!
みなさんよろしくお願いいたします!

高橋政臣 (以下髙橋):
よろしく〜。

栗田尚史(以下栗田):
よろしくおねがいします。

田村:
前回までに色々とお話をきいてきましたが、(WEEK1
WEEK2

前回と似てはいますが、今日は理想の銭湯像についてもうちょっと詰めたブレストをしていきましょう!
今後の銭湯はどうなったらいいとおもいますか?
お二人は理想の銭湯ってどんなのだと思いますか?

髙橋:
「コミュニティーの中心やシンボリックな存在になっていこう。」
と話して来ましたよね。
しかし実際のところは20〜50代の人も通いたいと思わせる設備やデザインにすることも重要だなと思っています。

もちろん投資資金の回収なども含めてしっかりと考えたいですね。

田村
そうですね、設備面の投資はすごく資金が必要になってきますからね・・・。
若い世代の人たちに喜んでもらえるものは必要ですが、資金面のことはしっかり考えないといけませんね!

栗田さんはどうですか?

栗田:
かなり抽象的かもしれないけど・・・「安心」できる場所にしていきたいな。
コミュニケーションって一括りに言っちゃうけど、独り身のご年輩の方なんかは銭湯で人に会う、会話するってことが安心に繋がってくんじゃないかって思ってます。

髙橋
うんうん。
田村くんはどう?

田村:
僕の理想は・・・。

「いつも空いてるけど、ちゃんと経営していけてる銭湯(笑)」

うちはすごく小さい銭湯なんで、お客様が増えると非常に居心地が悪くなってしまうんだよね。
その理想の形をどう実現するか?というのは課題です。

あとは「銭湯のある生活」というライフスタイルを提案していきたいと思ってます。

髙橋
いつも空いてるというのは、お客様の満足度が非常に高いかも(笑)
ライフスタイルの提案というのは非常にわかりやすい。
どんな時に銭湯に行くか?というキッカケ作りをしていきたいね!

田村:
銭湯はやっぱり地元の人に愛されている存在だし、ライフスタイルとして提案するのなら地域密着型になっていくんだろうなって思います。
それってどんな銭湯?って考えると、栗田さんが言っていたように、「地域の安心できる場所」とか「地域のコミュニティー」という存在かもしれませんね!

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地域の安心できる場所という銭湯

髙橋
地域の安心できる場所、地域コミュニティーになっていく時に情報発信はひとつの課題だよね。
自らその地域のことに関わっていくのが1番だとは思うんだけど・・・。

栗田:
髙橋さんがこの前地域のお祭にかき氷屋さんを出店してたけど、あれはすごくいいんじゃない!?
お祭りという地域イベントを通して、地域に関わっていくのはすごく入りやすいと思うなぁ。

田村:
あれはすごく良いなと思った!!
かき氷もそうだし、お店の前でやっている焼き芋屋さんもすごくいいよね!
やっぱり人は賑わっているところに集まると思うし、人だかりがあれば
「あれはなんだろう?」
と、次から次へと人が来るよね。

栗田:
近寄ってみたら、銭湯だったと。
「あぁ、こんなとこに銭湯があったんだね!」
ってなるのはすごくいい!

髙橋
焼き芋屋さんを始めてからお風呂に来てくれるようになった人もいるし、この前のお祭りでも学べたことは多かったなぁ。

田村:
栗田さんの「オクノテ」という活動も地域密着じゃない???

栗田
自分がやってる「オクノテ」も地域交流、地域活性を目的としてやっているよ。
もちろんそれが、梅の湯にもいつか影響してくると信じてるし!

田村
僕が「SAVE THE 銭湯!」を始めた理由と「安心できる場所」って少し似ていて
僕の義理の祖父は家庭のお風呂で無くなっていてるんだよね・・・。
おじいちゃんが町の銭湯に通っていたらもしかしたらこういう事故って防げたんじゃないかって思いがずっとあってね。
ちょっと調べてみたら、お風呂での事故死というのは非常に多くて、年間の交通事故死よりも多いなんて言われてるんだよね。
おじいちゃんのように、お風呂での事故を防ぐためには銭湯がきっと活躍できる。
そのためには、町の銭湯はどうしても残って欲しかった。

栗田さんの言う「地域の安心できる場所」になっていければ、本当にこういった事故を防いでいけるよね!

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銭湯をギフトへ!「ギフロ」プロジェクト始動!

髙橋
銭湯には他のお客さんもいるし、そういう事故が防げたり対処したりしやすいよね。

田村:
自分たちの両親、祖父母たちにはいつまでも元気で居てほしい。
そう思う子供、孫世代からお風呂をプレゼントするシステムってできないかな?

髙橋:
それはいい考えだね!
孫とお風呂に行きたいという希望はよく聞くし、一緒に来てもらうのもいいね!

栗田:
家庭風呂が持ってる事故の危険性と、人が居るという銭湯の強みを活かして、親子三世代で銭湯にかよってもらえるよういなればいいね!
家族には健康という面からアプローチして銭湯の魅力をより知ってもらう。

髙橋:
ギフト商品にするのはどうかな?
父の日や敬老の日にお風呂をプレゼントするみたいな・・・。

栗田:
お風呂を贈ろうっていう発想いいね!ギフト。
・・・ギフロ!!!

田村:
大切な人に贈ろう。
お中元に・・・・「ギフロ!」(笑)

栗田:
ぜひこの「ギフロ」を実現していきたい!!

髙橋:
やりましょうやりましょう!

田村:
理想の銭湯のイメージを固める・・・。
すばらしいですね、すごく楽しみです、未来の清水湯が!

髙橋:
ありがとうございます!

田村:
今日は「ギフロ」プロジェクトがスタートしたといことで!
本日はこのへんで!
お忙しい中ありがとうございました!!

髙橋:
こちらこそありがとうございました!

栗田:
こちらこそありがとうございました!

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銭湯シェアハウス「清水湯」3代目 髙橋 政臣

1977年生まれ。鶴見区潮田町にある銭湯清水湯の三代目。
毎日楽しく暮らすことをモットーにお風呂も社会も沸かす活動中。
銭湯・銭湯シェアハウス・焼き芋屋「ホクホク・ザ・ダッチオーブン」を運営。
関連WEBサイト
鶴見清水湯
銭湯シェアハウス
焼き芋屋「ホクホク・ザ・ダッチオーブン」

コミュニティー銭湯「梅の湯」三代目 栗田 尚史

1983年生まれ。
印刷会社でDTPオペレーター勤務を経て、コミュニティ銭湯 梅の湯の3代目となる。
銭湯という伝統的文化を守りながらも、新しい銭湯のカタチを模索。行きたくなる銭湯を目指し、現在試行錯誤中。
「面白そうなことはやる」をモットーに「オクノテ」という会を立ち上げ、地域活性にも取り組む。

関連WEBサイト
訪れたい街づくりの会 オクノテ

編集後記

TwitterやSNSを通して栗田さん、髙橋さんと出会ってから早数年。
お互いがそれぞれ色々な活動をしてきました。同業者と言えばライバルのような感じもするのですが、実は全然そんなことなくみんながお互いの意見や思いなどをそれぞれ尊重していて、とてもよい関係を続けております。
今回もお二人とブレストすることで1つプロジェクトが立ち上がりました。
今後「ギフロ」プロジェクト(仮)をカタチにすべく邁進してまいりたいと思います。
応援をよろしくお願い致します!!

「クワイエット・タイム」プレゼントのお知らせ

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どしどし、感想、意見、アイデアを送ってくださいませ!
お待ちしております!
宛先: presents@savethe1010.com

田村 祐一

田村 祐一SAVE THE 銭湯!主催者

投稿者プロフィール

1980年東京都大田区生まれ。
東京蒲田にある大田黒湯温泉第二日の出湯の四代目、銭湯の跡取りとして生まれ育つ。
大学卒業後、家業である有限会社日の出湯に就職。26歳の時に取締役に就任。
2012年5月より創業の地である浅草にある銭湯、日の出湯のマネージャーとして銭湯経営再建に着手。
2012年11月、銭湯を日本の未来に残すプロジェクトの一環として銭湯の未来をつくるWEBマガジン『SAVE THE 銭湯!』を創刊。

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